漫ろ雨

電子版チラシの裏

紆余曲折あって

自転車を買った。

私と夫で1台ずつだ。

私はBianchiクロスバイク、夫は

KhodaaBloomのロードバイクである。

秋にひたち海浜公園タンデム自転車土浦駅周辺とりんりんロードで自転車をレンタルし、それぞれBianchiに乗ったら見事にハマってしまったのだ。

 

私たちのような素人からすると高い買い物だったし大事に乗りたいので、盗難防止のために自転車は部屋の中に入れている。

アパートの部屋は決して広くはないのだが、そこに自転車が2台も入るともうバカみたいな部屋になってしまった。

同じオンラインゲームをする為にテレビとPS4が2台並び、その横にサイクルラックがある。

バカの部屋であるが何故かなんだか誇らしい気持ちになる。

「うわ!私の自転車かっこいいわ!」と。

 

納車はキリよく1月1日だった。

レンタサイクルでお世話になったお店で買わせて頂いた。 

年末の忙しいであろう時期に、店長さんが最初から最後まで丁寧に接客してくれたのが決定打になった。

 

前日までにグローブやタイツなどの防寒グッズを買い揃え、準備万端で愛車を迎えに行き、ワクワクしながら乗って帰った(ヘルメットやライト、ドリンクホルダーなどは車体と一緒に買っておいたので事前に組んで頂いた)。

 

そしたら速攻で脚が死んだ。

 

車で通る分には気付かなかったが、何気に緩やかな上り坂が多いのだ。

じわじわと膝にくる。

平成元年生まれ、最後に日常的にチャリに乗っていたのは高校生の頃だ。

30を越えたババアが10年以上のブランクを抱え、いきなり自宅まで12キロ程の道程を走破するには厳しかったのだ。

上り坂が少しづつ体力を奪っていく。

息があっという間にゼーハーした。

体力の限界である。

 

あと尻が痛い。

シートが硬いので振動がダイレクトに骨盤を襲ってくる。

小さな段差でもうっかり踏み越えると石でケツをゴリゴリされているような感覚を味わえる。

乗っている間はそこまででもないのだが、降りてしばらくするととんでもなくケツが痛いのだ。

 

 

りんりんロードで乗った時はこんなんじゃなかった、と何度も思った(あそこは整備されてるから走りやすくて当たり前なのだが)。

 

スイスイとペダルを漕いでのんびりとサイクリングを楽しむ自分を想像していた。

そんなモンは甘い幻想だったのである。

新年早々、なかなかの汗をかきながら心に決めた。

「今年は痩せて体力つけてチャリを楽しむぞ」と。